AIキーボードアプリの選び方
「AIキーボード」と呼ばれる製品には、ほとんど別物といえる4つの種類があります。星の数だけでは比べられないのは、そのためです。まず何が必要かを決めれば、選ぶ基準も見えてきます。
「AIキーボード」が指す4つの種類
この呼び名には、機能がほとんど重ならない製品が含まれています。星の数を比較してもあまり参考になりません。製品を比べる前に、次の4つのうち何が必要かを考えましょう。
- 予測変換の改善。 より賢い自動修正と、次に入力する単語の予測です。この意味でのAIは、キーボードに10年以上前から使われています。大手2製品が特に得意とする分野です。
- 文章の推敲。 入力済みの文章の文法、わかりやすさ、トーンを整えます。アプリを切り替えてもついてくる校正者のような役割です。
- 文章生成。 今ある文章を直すだけでなく、返信、文章の続き、質問への回答など、新しい文章をキー1つで作ります。
- プロンプト作成。 大まかな一文を、特定のAIツールに合ったプロンプトに整えます。ChatGPT、Claude、Midjourneyなどをよく使う人には役立ちますが、使わない人には必要ありません。
4つすべてを同じくらい必要とする人は、ほとんどいません。AIキーボードへの不満の多くは、欲しかった機能と、製品が売りにしている機能の食い違いから生まれます。
選ぶ決め手になる5つの質問
- 普通に打ちやすいですか? AIキーを1回押す間に、普通のキーは何千回も使います。AIが優秀でも自動修正が使いにくければ、1週間もたたずに削除したくなります。最もよくある理由がこれです。
- 毎日使うといくらかかりますか? ほぼすべてのAIキーボードには、1日の利用回数、クレジット、サブスクリプションなど、AI利用に何らかの制限があります。「無料」は、多くの場合インストールが無料という意味です。使い始める前に具体的な上限を確認しましょう。
- 何が、いつスマートフォンの外へ送られますか? キーボードは入力内容をすべて読み取れます。自分で操作を依頼したときだけテキストを送信し、処理後には保存しないことを確認したいところです。
- 普段使うアプリで使えますか? システムキーボードなら、アプリをまたいで使えます。別のアプリを開き、文章を貼り付け、結果をコピーして戻す製品とは、使う手間が違います。
- どの言語に、どこまで対応していますか? キー配列、自動修正、入力候補、AIの対応言語は、それぞれ別です。翻訳は40言語に対応していても、自動修正は1言語だけという場合があります。
代表的なキーボードと、それぞれの得意分野
機能一覧ではなく、製品の位置づけを紹介します。機能は毎月変わるため、比較表は3か月もたつと正確でなくなるからです。
Gboard
Googleのキーボードです。予測変換、スワイプ入力、音声入力、多数の言語への対応といった日常の機能に強く、無料で使えます。上の一覧で「予測変換の改善」だけが目的なら、すでに優れた選択肢があるので、新しくインストールする必要はないかもしれません。
Microsoft SwiftKey
予測変換を中心に、長く使われてきたもう1つのキーボードです。豊富なテーマにMicrosoftのアシスタント機能が加わっています。普段の入力が快適で、Microsoftのサービスをよく使う人には自然な選択肢です。
Grammarly Keyboard
文章の推敲を重視した製品です。英語の文法、わかりやすさ、文体を見直したいなら、この製品が長年取り組んできた分野に当たります。特に長めの英文で力を発揮します。
AI中心のキーボード
本製品も含まれる新しいカテゴリーです。予測変換にAI機能を付け足したのではなく、AIキーを使うことを中心に設計されています。ただし、普通の入力の使いやすさは製品によって大きく違います。どの製品でも、まずそこを試してください。
候補をインストールしたら、最初の2日間はAIを使わずに入力してみましょう。入力がストレスになるなら、AIがどれだけ優秀でも長続きしません。元のキーボードに戻り、新しいほうを開かなくなってしまいます。
Prompt AI Keyboardの位置づけ
本製品は、3つ目と4つ目の用途、つまり文章生成とプロンプト作成に向けて作りました。ただし、上で述べた問題があるため、まず普通に打ちやすいキーボードにする必要がありました。AIキーは、必要な機能に設定できます。AIツールに合わせたプロンプトの改善、文法修正、文章の短縮や加筆、トーンの変更、翻訳、続きの作成、質問への回答、コピーしたメッセージへの返信などです。9グループに分かれた16のモードがすべて無料で使え、1日の利用枠を共有します。
普段の入力も支えます。スペルミスだけでなく指の押し間違いを考慮した自動修正、実際に使う言葉を覚えて外部には送信しない単語リスト、絵文字パネル、長押しで入力できるアクセント記号、入力欄ごとの取り消しとやり直しを備え、iPhoneとAndroidの両方で音声入力が使えます。
向いていない使い方
機能をさらに並べるより、苦手なことを具体的にお伝えします。
- キーボードの対応言語。 文字キーの配列は、英語、ロシア語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、アラビア語、韓国語、ヒンディー語に対応しています。日本語や中国語など配列がない言語には、システムキーボードを併用してください。自動修正は英語で使えます。
- 英語以外の自動修正。 修正用の辞書と入力候補は英語です。AIは入力した言語で使え、翻訳は45以上の言語に対応していますが、通常の自動修正は英語以外に対応していません。
- AIの使い放題。 どちらのプランにも利用上限があります。Proでは上限が大幅に増えますが、なくなるわけではありません。使い放題とはご案内していません。
- iPhoneで許可なしに使うこと。 AIキーとマイクにはネットワーク通信が必要で、iOSでは「フルアクセスを許可」をオンにする必要があります。どのキーボードにも許可したくないという判断は尊重しますが、その場合は本製品を十分に使えません。
1つに絞る必要はありません
iPhoneでもAndroidでも、複数のキーボードをインストールして地球儀キーで切り替えられます。元のキーボードはそのまま残ります。ある言語ではシステムキーボードを使い、文章の手助けが欲しいときはAIキーボードを使う、という組み合わせは実用的です。インストールしてタップするだけで試せますし、削除はさらに簡単です。
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インストールは無料。アカウント登録は不要で、その日からすべての書き換えモードを使えます。普段の入力が合わなければ、10秒で削除できます。どのキーボードでも、この基準で試してほしいと考えています。
よくある質問
おすすめのAIキーボードアプリは?
予測変換、文章の推敲、文章生成、AIツール向けのプロンプト作成。この4つのうち、どれを求めるかによります。予測変換ならGboardとSwiftKey、英語の推敲ならGrammarly Keyboard、文章生成やプロンプト作成なら本製品を含むAI中心のキーボードが比較の対象です。期待外れになるのは、求めていた機能と製品の得意分野が違う場合がほとんどです。
AIキーボードは安全に使えますか?
キーボードは入力した内容をすべて読み取れるため、何が、いつ端末の外へ送られるのかを確認することが大切です。自分で操作を依頼したときだけテキストを送信し、処理後に保存せず、学習した単語を端末内に保管し、アカウント登録を求めない製品を選びましょう。iPhoneではネットワーク通信に「フルアクセスを許可」が必要です。どんな許可なのかを理解したうえで判断しましょう。
AIキーボードはどのアプリでも使えますか?
システムキーボードとして使う製品なら、メッセージ、ブラウザ、メモ、ChatGPTのアプリでも使えます。別のアシスタントアプリを開いて文章を何度もコピーする必要がないことが、大きな利点です。製品によって違うのは、AI機能に利用上限があるか、そしてその上限がどれくらいかです。